断熱等級6と7の違いとは

断熱等級6と7の違いとは、省エネ基準を超えた住宅性能の中で、より高い断熱水準をどこまで求めるかの差です。
断熱等級6は、高断熱と費用のバランスを取りやすい水準です。
一方で、断熱等級7は、さらに高い快適性、省エネ性、室温安定性を目指す水準です。
住宅会社の説明では、断熱等級6はHEAT20 G2相当、断熱等級7はHEAT20 G3相当として紹介されることが多くあります。
ただし、断熱等性能等級とHEAT20は、完全に同じ制度ではありません。
断熱等性能等級は、住宅性能表示制度上の基準です。
HEAT20は、住宅の高断熱化を考える民間団体による外皮性能水準です。
そのため、等級6か等級7かを判断するときは、数字だけでなく、UA値、地域区分、窓性能、気密性能、日射計画、換気計画、空調計画まで合わせて見ることが大切です。
断熱等級6:
高断熱と費用のバランスを取りやすい水準
断熱等級7:
より高い快適性・省エネ性を目指す水準
断熱等性能等級とは

断熱等性能等級とは、住宅の断熱性能を示す住宅性能表示制度上の基準です。
住宅の外皮性能を、地域区分ごとに評価する考え方です。
外皮とは、屋根、外壁、床、窓など、室内と屋外を隔てる部分を指します。
断熱性能が高い家ほど、外の暑さや寒さの影響を受けにくく、室内の温度を保ちやすくなります。
断熱性能の評価では、主にUA値とηAC値が使われます。
UA値は、外皮から熱がどれだけ逃げやすいかを示す数値です。
ηAC値は、冷房期に日射熱が室内へどれだけ入りやすいかを示す数値です。
国土交通省の省エネ性能表示では、断熱性能はUA値とηAC値を地域区分ごとに評価し、いずれか低いほうの等級で表示されます。
つまり、冬の熱の逃げにくさだけでなく、夏の日射熱の入りにくさも断熱性能の表示に関係します。
断熱等級6と7の比較
断熱等級6と7を比較すると、以下のように整理できます。
| 項目 | 断熱等級6 | 断熱等級7 |
|---|---|---|
| 位置づけ | ZEH水準を上回る高断熱水準 | 現行制度上のさらに高い断熱水準 |
| HEAT20との関係 | G2相当として説明されることが多い | G3相当として説明されることが多い |
| 省エネ性の目安 | 暖冷房一次エネルギー消費量を概ね30%削減する水準 | 暖冷房一次エネルギー消費量を概ね40%削減する水準 |
| 快適性 | 冬の寒さ・夏の暑さを抑えやすい | より室温が安定し、外気の影響を受けにくい |
| 設計上の注意 | 窓・気密・日射計画も合わせて考える | より高い窓性能・施工精度・空調計画が重要 |
| 費用 | 等級7よりは抑えやすい | 断熱材・窓・施工精度などで費用が上がりやすい |
| 向いている人 | 性能と費用のバランスを取りたい人 | 最高水準の快適性や省エネ性を重視したい人 |
国土交通省の住宅性能表示制度に関する資料では、ZEH水準を上回る断熱等性能等級として等級6・等級7が位置づけられています。
また、等級6・7はHEAT20 G2・G3の外皮水準を参考にしながら、暖冷房一次エネルギー消費量の削減率として、等級6は概ね30%削減、等級7は概ね40%削減に近い値になると説明されています。
ただし、実際の快適性は、断熱等級だけで決まるわけではありません。
同じ等級でも、地域、間取り、窓の大きさ、気密性能、日射取得、日射遮蔽、空調計画によって体感は変わります。
断熱等級6・7とHEAT20 G2・G3の関係
断熱等級6・7を調べると、HEAT20 G2・G3という言葉もよく出てきます。
HEAT20は、住宅の高断熱化を考える民間団体による外皮性能水準です。
G1、G2、G3のようなグレードがあり、数字が大きいほど高い断熱性能を目指す考え方です。
住宅会社の説明では、断熱等級6はHEAT20 G2相当、断熱等級7はHEAT20 G3相当として説明されることが多くあります。
断熱等級6:
ZEH水準を上回る高断熱水準。
HEAT20 G2相当として説明されることが多い。
断熱等級7:
さらに高い断熱水準。
HEAT20 G3相当として説明されることが多い。
ただし、断熱等性能等級とHEAT20は、評価制度そのものが同じではありません。
HEAT20公式サイトでは、代表都市ごとの外皮性能水準を示しており、6地域の代表都市である東京の場合、G2水準のUA値は0.46、G3水準のUA値は0.26とされています。
一方で、HEAT20は代表都市ごとの住宅シナリオを実現するための外皮性能水準であり、住宅性能表示制度の断熱等性能等級とは考え方が異なります。
そのため、住宅会社に説明を受けるときは、「断熱等級」「HEAT20の水準」「UA値」を分けて確認することが大切です。
UA値とは何か
UA値は、断熱性能を比較するときによく使われる指標です。
UA値は熱の逃げにくさを示す
UA値とは、住宅の外皮から熱がどれだけ逃げやすいかを示す数値です。
屋根、外壁、床、窓などを通して、室内の熱が外へどれくらい逃げるかを表します。
断熱性能を考えるうえで、基本になる指標です。
UA値は小さいほど断熱性能が高い
UA値は、数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを意味します。
たとえば、UA値が低い家ほど、冬は室内の暖かさを保ちやすく、夏は外の熱が入りにくくなります。
ただし、UA値だけで実際の住み心地すべてが決まるわけではありません。
地域区分ごとに基準が変わる
断熱性能の基準は、地域区分によって異なります。
寒冷地では、より高い断熱性能が求められやすく、温暖地では日射遮蔽や夏の暑さ対策も重要になります。
同じ断熱等級でも、地域によって求められるUA値が変わる点に注意が必要です。
UA値だけで快適性は決まらない
UA値は重要ですが、快適性を決める要素の一つです。
窓の大きさや方角、気密性能、日射取得、日射遮蔽、換気、空調計画も体感に影響します。
UA値がよくても、夏の日射が入りすぎる家や、すき間が多い家では快適性が下がることがあります。
窓や外皮全体で考える
断熱性能は、壁だけでなく、屋根、床、窓など外皮全体で考える必要があります。
特に窓は熱の出入りが大きい部分です。
断熱等級6・7を目指す場合は、窓性能も含めて外皮全体のバランスを見ることが大切です。
ηAC値とは何か

ηAC値は、夏の暑さ対策に関わる指標です。
ηAC値は夏の日射熱の入りやすさを示す
ηAC値は、冷房期に日射熱が室内へどれだけ入りやすいかを示す数値です。
窓から入る日射熱が大きいと、夏に室内が暑くなりやすくなります。
そのため、ηAC値は夏の快適性を考えるうえで重要です。
夏の暑さ対策に関わる
断熱性能が高くても、夏の日射が室内に入りすぎると、室温が上がりやすくなります。
特に西日や大きな窓は、夏の暑さに影響しやすい部分です。
断熱等級を考えるときは、冬の暖かさだけでなく、夏の暑さ対策も合わせて見る必要があります。
窓の方角や日射遮蔽が影響する
ηAC値には、窓の大きさや方角、日射遮蔽の計画が関係します。
庇、軒、外付けブラインド、すだれ、植栽などで日射を遮ると、夏の過熱を抑えやすくなります。
窓の断熱性能だけでなく、日射の入り方まで考えることが大切です。
断熱等級の表示にも関係する
国土交通省の省エネ性能表示では、断熱性能はUA値とηAC値を地域区分ごとに評価し、いずれか低いほうの等級で表示されます。
つまり、UA値が高い水準でも、ηAC値が弱い場合は、表示される等級に影響することがあります。
断熱等級を見るときは、UA値とηAC値の両方を確認しましょう。
冬と夏のバランスを見る
高断熱住宅では、冬の日射取得と夏の日射遮蔽のバランスが大切です。
冬は太陽の熱を取り入れることで暖かさに活かせます。
一方で、夏は強い日射を遮ることで室温上昇を防ぎやすくなります。
断熱等級6の特徴
断熱等級6は、ZEH水準を上回る高断熱水準として検討される等級です。
ZEH水準を上回る高断熱水準
断熱等級6は、省エネ基準やZEH水準より高い断熱性能を目指す水準です。
一般的な省エネ基準より高い快適性や省エネ性を求める場合に検討されます。
高性能住宅を考えるうえで、現実的な目標として扱われることも多いです。
HEAT20 G2相当として説明されることが多い
断熱等級6は、HEAT20 G2相当として説明されることが多くあります。
G2は、高断熱住宅を考えるうえで一つの目安になります。
ただし、断熱等級とHEAT20は制度が異なるため、UA値や地域区分も合わせて確認しましょう。
快適性と費用のバランスを取りやすい
断熱等級6は、高断熱による快適性を得ながら、等級7より費用を抑えやすい水準です。
高性能な窓や断熱材を採用しつつ、予算とのバランスを取りたい場合に検討しやすいです。
性能と費用の納得感を重視する人に向いています。
多くの地域で現実的に目指しやすい
断熱等級6は、寒冷地でも温暖地でも、比較検討しやすい高断熱水準です。
地域によって必要な仕様は変わりますが、住宅会社の標準仕様や提案にも組み込みやすい場合があります。
ただし、地域に合う断熱水準かどうかは確認が必要です。
窓・気密・日射計画も重要
断熱等級6でも、窓性能や気密性能、日射計画が弱いと体感に差が出ます。
断熱材だけでなく、窓の種類、C値、日射取得、日射遮蔽、空調計画まで確認しましょう。
等級6を活かすには、家全体のバランスが大切です。
断熱等級7の特徴
断熱等級7は、断熱等性能等級の中でもさらに高い断熱水準です。
さらに高い断熱水準
断熱等級7は、等級6よりさらに高い断熱性能を目指す水準です。
外気の影響をより受けにくく、室内の温度を安定させやすくなります。
高い快適性や省エネ性を重視する場合に検討されます。
HEAT20 G3相当として説明されることが多い
断熱等級7は、HEAT20 G3相当として説明されることが多くあります。
G3は、HEAT20の中でも高い外皮性能水準です。
最高水準の断熱性能を目指したい場合、一つの目安になります。
室温がより安定しやすい
断熱性能が高いほど、外気の影響を受けにくくなります。
断熱等級7では、冷暖房した空気を保ちやすく、室温の変動を抑えやすくなります。
朝晩の冷え込みや、部屋ごとの温度差を抑えたい場合にも検討しやすい水準です。
外気の影響を受けにくい
冬の冷え込みや夏の暑さの影響を抑えやすいことも、断熱等級7の特徴です。
外気温の変化が大きい地域では、高い断熱性能の効果を感じやすい場合があります。
ただし、夏の暑さ対策には日射遮蔽も必要です。
費用と施工精度への配慮が必要
断熱等級7を目指す場合、断熱材、窓、施工精度、気密性能、空調計画まで丁寧に考える必要があります。
性能を高めるほど、費用も上がりやすくなります。
追加費用に対して、得られる快適性や省エネ性に納得できるか確認しましょう。
等級6で十分なケース

断熱等級6は、多くの人にとって高断熱と費用のバランスを取りやすい水準です。
性能と費用のバランスを重視したい
断熱性能を高めたい一方で、予算にも限りがある場合は、等級6が現実的な選択肢になります。
等級7より費用を抑えながら、高い快適性を目指しやすいです。
費用対効果を重視したい場合は、等級6を軸に比較するとよいでしょう。
温暖地で過剰な仕様を避けたい
温暖地では、断熱性能だけでなく、夏の日射遮蔽や冷房計画も重要です。
等級7を目指すより、等級6に加えて窓の方角や日射遮蔽を整える方が、費用対効果がよい場合もあります。
地域条件に合うバランスを考えることが大切です。
窓や日射計画も含めて整えられる
等級6でも、窓性能、日射取得、日射遮蔽が整っていれば、快適性を高めやすくなります。
断熱材だけでなく、窓まわりの設計が重要です。
冬は日射を取り入れ、夏は遮る計画ができているか確認しましょう。
冷暖房計画まで考えられている
断熱性能に合う冷暖房計画がある場合、等級6でも十分に快適性を感じやすくなります。
エアコンの能力、設置位置、空気の流れ、換気とのバランスを考えることが大切です。
断熱等級と空調計画はセットで確認しましょう。
予算内で高断熱を実現したい
限られた予算の中で高断熱を実現したい場合、等級6は有力な選択肢です。
等級7にするための追加費用を、窓性能、気密施工、日射遮蔽、空調計画に回した方が、総合的な満足度が高まる場合もあります。
どこに予算をかけるかを住宅会社と相談しましょう。
等級7を検討したいケース
断熱等級7は、さらに高い快適性や省エネ性を重視する場合に検討しやすい水準です。
寒冷地で冬の快適性を重視したい
冬の寒さが厳しい地域では、高い断熱性能の効果を感じやすくなります。
外気温が低い地域ほど、室内の熱を逃がしにくいことが快適性に直結します。
寒冷地で冬の暖かさを重視する場合は、等級7も検討しやすいです。
室温差をできるだけ小さくしたい
部屋ごとの温度差や、朝晩の冷え込みをできるだけ抑えたい場合は、等級7が候補になります。
高い断熱性能と気密性能、空調計画を組み合わせることで、家全体の室温を安定させやすくなります。
温度差の少ない暮らしを重視する人に向いています。
冷暖房費を長期的に抑えたい
断熱性能を高めると、冷暖房の負荷を抑えやすくなります。
初期費用は上がりやすい一方で、長期的な光熱費や快適性を重視する場合は検討する価値があります。
ただし、費用対効果は地域や設計条件によって変わるため、具体的に試算してもらいましょう。
在宅時間が長い暮らしを想定している
在宅ワーク、子育て、老後の暮らしなど、家で過ごす時間が長い家庭では、断熱性能の影響を感じやすくなります。
長時間過ごす場所が快適であることは、日々の満足度に関わります。
在宅時間が長い場合は、等級7の価値を検討しやすいです。
最高水準の断熱性能を重視したい
初期費用よりも、最高水準の快適性や省エネ性を重視したい場合は、等級7を検討する理由があります。
断熱性能に強いこだわりがある人や、将来の暮らしの快適性を優先したい人に向いています。
ただし、性能を活かすためには、施工精度や設備計画まで丁寧に考える必要があります。
断熱等級6と7の体感差

断熱等級6と7の体感差は、室温の安定性や冷暖房の効き方に表れやすくなります。
室温の安定性が変わる
断熱等級7の方が、外気の影響を受けにくく、室温が安定しやすくなります。
冬の朝や夏の日中でも、室内の温度変化を抑えやすいです。
ただし、体感差は地域や間取り、窓の計画によって変わります。
冷暖房の効きやすさが変わる
断熱性能が高いほど、冷暖房した空気を保ちやすくなります。
少ないエネルギーでも室温を維持しやすくなるため、冷暖房の効きやすさを感じやすくなります。
ただし、空調計画が合っていないと、性能を十分に活かせない場合があります。
足元や窓まわりの冷え方が変わる
足元や窓まわりの冷えは、断熱性能や窓性能の影響を受けやすい部分です。
断熱等級7を目指す場合は、窓の性能も高くする必要があります。
窓まわりの冷えを抑えたい場合は、断熱等級だけでなく窓仕様も確認しましょう。
部屋ごとの温度差が変わる
断熱・気密・空調計画が整うと、部屋ごとの温度差を抑えやすくなります。
リビングだけ暖かい家ではなく、廊下や洗面所も極端に寒くなりにくい家を目指せます。
等級7では、より家全体の温度差を小さくしやすくなります。
体感差は設計条件によって変わる
同じ断熱等級でも、体感差は設計条件によって大きく変わります。
大きな窓、吹き抜け、日射取得、日射遮蔽、気密性能、換気、空調計画が影響します。
「等級7だから必ず快適」と考えるのではなく、家全体の設計で判断することが大切です。
断熱等級7で費用が上がりやすい理由
断熱等級7を目指す場合、等級6より費用が上がりやすくなります。
断熱材の厚みや性能が上がる
高い断熱性能を満たすためには、断熱材の厚みや性能を上げる必要があります。
壁、屋根、床の仕様が上がることで、材料費や施工費が増える場合があります。
断熱材だけでなく、納まりや施工方法も確認が必要です。
窓の性能が重要になる
窓は、住宅の中でも熱の出入りが大きい部分です。
断熱等級7を目指す場合は、高性能な窓が必要になりやすくなります。
窓の性能を高めるほど費用も上がりやすいため、窓の大きさや配置も含めて考えることが大切です。
施工精度がより求められる
高い断熱性能を実現するには、設計だけでなく施工精度も重要です。
断熱欠損やすき間があると、計算上の性能を十分に発揮しにくくなります。
気密測定や施工管理の体制も確認しましょう。
設計の自由度に影響する場合がある
大きな窓や複雑な建物形状は、断熱性能の確保やコストに影響します。
等級7を目指す場合、設計の自由度と性能のバランスを取る必要があります。
デザイン、開放感、性能、費用を一緒に検討しましょう。
費用対効果を確認する必要がある
等級7に上げる場合は、追加費用に対して、快適性や省エネ性のメリットが納得できるか確認することが大切です。
冷暖房費の削減だけでなく、室温の安定、健康面の安心感、在宅時間の快適性なども判断材料になります。
住宅会社には、等級6と7の費用差と体感差を具体的に説明してもらいましょう。
断熱等級だけで判断しない理由
断熱等級6・7は重要な目安ですが、等級だけで快適性が決まるわけではありません。
気密性能も快適性に関わる
断熱性能が高くても、すき間が多いと熱が逃げやすくなります。
気密性能が低いと、すき間風や温度ムラが生まれやすくなります。
断熱等級と合わせて、C値や気密測定の有無も確認しましょう。
窓の大きさや方角が影響する
窓は、熱の出入りや日射取得、日射遮蔽に大きく関係します。
南面の窓、西面の窓、大開口の有無によって、冬の暖かさや夏の暑さが変わります。
窓の性能だけでなく、方角や大きさも重要です。
日射取得と日射遮蔽が重要
冬は日射を取り入れることで、室内の暖かさに活かせます。
一方で、夏は強い日射を遮らないと、室内が暑くなりやすくなります。
高断熱住宅ほど、日射の扱いを丁寧に考える必要があります。
換気計画も熱損失に関係する
換気は、室内の空気環境を整えるために必要です。
ただし、換気によって熱が出入りするため、断熱性能とのバランスが大切です。
高断熱住宅では、換気計画や換気設備の選び方も確認しましょう。
空調計画との相性を見る
断熱性能に合う空調計画があってこそ、快適性は高まりやすくなります。
エアコンの能力、設置場所、空気の流れ、除湿のしやすさなどを考える必要があります。
国土交通省の高断熱住宅の設計ガイドでも、等級6・7の断熱性の高い住宅では、家全体を少ないエネルギーで暖冷房できる一方で、高断熱住宅の負荷に応じた暖冷房設備や換気設備の計画が重要とされています。
地域区分ごとに考え方は変わる

断熱等級6と7の判断は、地域区分によっても変わります。
寒冷地では高い断熱性能が効きやすい
寒冷地では、冬の外気温が低いため、高い断熱性能の効果を感じやすくなります。
暖房期間が長い地域では、断熱性能を高めることで室温を保ちやすくなります。
寒さが厳しい地域では、等級7も検討しやすい選択肢になります。
温暖地では日射遮蔽も重視する
温暖地では、冬の断熱だけでなく、夏の日射遮蔽が重要です。
高断熱にしても、夏の日射が入りすぎると室内が暑くなりやすくなります。
温暖地では、等級6・7の比較と合わせて、庇や外付け遮蔽、窓の方角も確認しましょう。
多湿地では換気や結露対策も見る
湿気が多い地域では、断熱性能に加えて、換気や結露対策も大切です。
高断熱化するほど、壁内結露や室内の湿気管理にも注意が必要になります。
湿気が多い地域では、防湿、換気、除湿の考え方まで確認しましょう。
同じ等級でも地域で体感が変わる
同じ断熱等級でも、寒冷地と温暖地では体感が変わります。
外気温、日射量、湿度、風の強さ、暮らし方が違うためです。
等級だけを全国一律に当てはめるのではなく、その地域でどう効くかを考える必要があります。
地域に合う断熱水準を選ぶ
断熱等級6か7かを選ぶときは、地域、暮らし方、予算を合わせて考えることが大切です。
地域の気候に合う断熱水準を選ぶことで、費用と快適性のバランスを取りやすくなります。
住宅会社には、その地域での実例や体感、冷暖房費の目安を確認しましょう。
住宅会社に確認したい質問
断熱等級6・7を比較するときは、住宅会社に具体的な数値や設計内容を確認しましょう。
等級6と7でUA値はどれくらい違いますか
まず、地域区分に対して、等級6と7でUA値がどれくらい違うのか確認しましょう。
自分たちの地域で、どのUA値を目指すのかを聞くことが大切です。
等級だけでなく、具体的な数値で比較しましょう。
HEAT20 G2・G3との関係をどう説明していますか
断熱等級とHEAT20の関係を、住宅会社がどう説明しているか確認しましょう。
等級6はG2相当、等級7はG3相当と説明されることが多いですが、制度そのものは同じではありません。
「等級」「UA値」「HEAT20」を分けて説明できるかが大切です。
窓性能や気密性能はどの水準ですか
断熱等級6・7では、窓性能や気密性能が体感に大きく関わります。
窓の種類、ガラス仕様、サッシ、C値、気密測定の有無を確認しましょう。
断熱材だけでなく、家全体の性能を見ることが重要です。
日射取得と日射遮蔽はどう計画していますか
冬の日射取得と夏の日射遮蔽の考え方を確認しましょう。
南面の窓、西日の対策、庇、外付け遮蔽、植栽などの計画が重要です。
高断熱住宅ほど、日射の扱いが体感に影響します。
等級7に上げる費用対効果を説明できますか
等級6から等級7に上げる場合、どれくらい費用が上がり、どんな快適性や省エネ性が得られるのか確認しましょう。
追加費用、冷暖房費の目安、室温の安定性、施工上の注意点を具体的に聞くことが大切です。
納得して選ぶためには、費用対効果を見える形で比較しましょう。
まとめ

断熱等級6と7の違いとは、省エネ基準を超えた住宅性能の中で、より高い断熱水準をどこまで求めるかの差です。
- 断熱等級6は、HEAT20 G2相当として説明されることが多く、高断熱と費用のバランスを取りやすい水準です。
- 断熱等級7は、HEAT20 G3相当として説明されることが多く、さらに高い快適性・省エネ性を目指す水準です。
- 等級6と7の違いは、室温の安定性、冷暖房の効きやすさ、外気の影響の受けにくさに表れやすくなります。
- ただし、実際の快適性は断熱等級だけでなく、窓性能、気密性能、日射計画、換気計画、空調計画によって変わります。
- 等級6か7かは、地域、暮らし方、予算、費用対効果を総合的に見て判断することが大切です。
断熱等級6と7は、どちらも省エネ基準を超えた高い断熱水準です。
その中で、等級6は性能と費用のバランスを取りやすい水準、等級7はより高い快適性や省エネ性を目指す水準として考えると分かりやすくなります。
住宅会社の説明では、断熱等級6はHEAT20 G2相当、断熱等級7はHEAT20 G3相当として紹介されることが多くあります。
ただし、断熱等性能等級とHEAT20は完全に同じ制度ではありません。
そのため、比較するときは「断熱等級」「HEAT20の水準」「UA値」を分けて確認することが大切です。
また、UA値は熱の逃げにくさを示す重要な指標ですが、UA値だけで住み心地が決まるわけではありません。
窓の大きさや方角、気密性能、冬の日射取得、夏の日射遮蔽、換気、空調計画まで含めて考える必要があります。
等級7にすると、室温がより安定しやすく、外気の影響を受けにくくなる一方で、断熱材、窓、施工精度などの面で費用が上がりやすくなります。
一方、等級6でも、窓性能や気密性能、日射計画、空調計画が整っていれば、十分に快適性を高められる場合があります。
大切なのは、数字だけで「等級7が正解」「等級6では足りない」と判断しないことです。
寒冷地なのか温暖地なのか、在宅時間が長いのか、冷暖房費をどこまで抑えたいのか、初期費用とのバランスをどう考えるのかによって、適した断熱水準は変わります。
断熱等級6と7を比較するときは、地域条件、暮らし方、予算、費用対効果を住宅会社に具体的に確認し、自分たちの暮らしに合う断熱性能を選びましょう。