断熱性能のG2とG3の違いは、暮らしの快適性に表れる

断熱性能のG2とG3の違いは、UA値などの数値だけでなく、実際の暮らしやすさに表れます。
G2でも、一般的な住宅と比べると冬の寒さを抑えやすく、快適な住まいを目指せます。一方でG3は、さらに熱が逃げにくくなるため、冬の朝の冷え込みや部屋ごとの温度差を抑えやすくなります。
特に違いを感じやすいのは、朝起きたときの室温、暖房を使っていない廊下や脱衣所、暖房を切った後の室温の下がり方です。G3はG2よりも室温が安定しやすく、少ない暖房でも快適さを保ちやすい傾向があります。
ただし、G3は初期費用が上がりやすいため、すべての家庭にとって必ず最適とは限りません。大切なのは、地域の気候や予算、暮らし方に合わせて、G2・G2+α・G3のどこを目指すかを判断することです。
断熱性能のG2・G3とはHEAT20が示す住宅性能の目安

断熱性能のG2・G3とは、HEAT20が示す住宅の断熱性能の目安です。HEAT20は、住宅の外皮性能をもとに、冬の室温や暖房負荷などを考えるための基準として使われています。
G2は、多くの家庭にとって快適性と費用のバランスを取りやすい性能レベルです。冬の寒さを抑えやすく、冷暖房効率も高めやすいため、高性能住宅を検討する際の現実的な基準になりやすいです。
G3は、G2よりさらに高い断熱性能を目指すレベルです。冬の室温がより安定しやすく、冷暖房負荷を抑えやすい点が特徴です。寒さが苦手な方や、家全体の温度差をできるだけ小さくしたい方に向いています。
| 性能レベル | 暮らしのイメージ |
|---|---|
| G2 | 快適性と費用のバランスを取りやすい |
| G3 | 室温の安定性と省エネ性をさらに高めやすい |
G2とG3は、どちらが正解というよりも、どこまで快適性を求めるかで選び方が変わります。費用対効果を考えるなら、G2を基準にしながら、必要に応じてG2+αやG3を検討する流れが現実的です。
G2とG3の違いを比較する3つのポイント

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 朝の室温の違い
- 結露のしにくさの違い
- 暖房稼働時間の違い
G2とG3の違いを理解するには、性能数値だけでなく、実生活で差が出やすい場面に置き換えることが大切です。特に、冬の朝の室温、窓まわりの結露、暖房の使い方は、暮らしの快適性に直結しやすいポイントです。
朝の室温の違い
G2とG3の違いが分かりやすいのは、冬の朝の室温です。夜に暖房を切ったあと、どれくらい室温が下がりにくいかによって、起床時の寒さの感じ方が変わります。
G2の住宅でも、一般的な住宅と比べると室温は下がりにくくなります。朝起きたときの冷え込みを抑えやすく、暖房を入れたときも比較的早く暖まりやすいです。
一方でG3は、G2よりもさらに熱が逃げにくいため、朝の室温が安定しやすくなります。寝室や廊下、脱衣所など、暖房を強く使っていない場所でも寒さを感じにくくなる可能性があります。
冬の朝に布団から出るのがつらい、足元の冷えが気になる、家全体の寒さをできるだけ減らしたい方は、G3のメリットを感じやすいでしょう。
結露のしにくさの違い
G2とG3では、結露のしにくさにも差が出る場合があります。断熱性能が高いほど、窓や壁の表面温度が下がりにくくなるため、結露リスクを抑えやすくなります。
G2の住宅でも、窓性能や換気計画が整っていれば、結露を抑えやすい住まいを目指せます。一般的な断熱性能の低い住宅と比べると、冬場の窓まわりの冷えを軽減しやすいです。
G3では、さらに外皮性能が高くなるため、室内側の表面温度が安定しやすくなります。その結果、G2よりも結露が発生しにくい環境をつくりやすくなります。
ただし、結露は断熱性能だけで決まるものではありません。窓の性能、室内の湿度、換気、気密性能、生活スタイルも影響します。結露を抑えたい場合は、G2かG3かだけでなく、窓や換気計画まで含めて確認することが大切です。
暖房稼働時間の違い
G2とG3の違いは、暖房の稼働時間や暖房負荷にも表れます。断熱性能が高い家ほど、暖房でつくった熱が外へ逃げにくくなるため、室温を保ちやすくなります。
G2の住宅は、適度な暖房で快適な室温を維持しやすい性能レベルです。断熱性能の低い住宅と比べると、暖房を強くし続けなくても過ごしやすくなります。
G3では、G2よりもさらに熱が逃げにくいため、同じ室温を保つための暖房負荷を抑えやすくなります。暖房をつける時間や出力を抑えやすく、室温も安定しやすい傾向があります。
ただし、暖房時間は家の性能だけでなく、地域、日当たり、間取り、家族の生活時間、設定温度によって変わります。そのため、G3なら必ず暖房時間が何時間短くなると考えるのではなく、同じ条件ならG3のほうが暖房負荷を抑えやすいと理解するとよいでしょう。
同じ延床・同じ地域で見るG2とG3の暮らしの差

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- G2住宅の冬の朝の室温
- G3住宅の冬の朝の室温
- G2とG3で変わる暖房の使い方
G2とG3の差を判断するには、同じ延床面積、同じ地域、同じような間取りで比較することが大切です。条件が違うと、断熱性能以外の影響が大きくなるためです。ここでは、実生活で感じやすい違いを比較します。
| 比較項目 | G2住宅 | G3住宅 |
|---|---|---|
| 冬の朝の室温 | 寒さを抑えやすい | より室温が下がりにくい |
| 非暖房室 | 寒さを感じる場合がある | 温度差をさらに抑えやすい |
| 結露 | 抑えやすい | より抑えやすい |
| 暖房稼働時間 | 一般住宅より短くしやすい | さらに短くしやすい |
| 初期費用 | G3より抑えやすい | G2より上がりやすい |
G2住宅の冬の朝の室温
G2住宅は、冬の朝の冷え込みを抑えやすい性能レベルです。夜に暖房を切ったあとも、断熱性能の低い住宅と比べると室温が下がりにくく、起床時の寒さを軽減しやすくなります。
リビングや寝室など、普段よく使う部屋では快適性を感じやすいでしょう。朝に暖房を入れたときも、室温が上がりやすく、寒さを我慢する時間を短くしやすいです。
一方で、廊下や脱衣所、トイレなどの非暖房室では、間取りや空調計画によって寒さを感じる場合があります。G2でも十分に快適な家はつくれますが、家全体の温度差をどこまで小さくしたいかは確認が必要です。
初期費用と快適性のバランスを重視する場合、G2は現実的な選択肢になります。多くの家庭にとって、断熱性能を考えるうえで基準にしやすいラインです。
G3住宅の冬の朝の室温
G3住宅は、G2よりも冬の朝の室温が安定しやすい性能レベルです。外へ熱が逃げにくいため、夜間に暖房を弱めたり切ったりしても、室温の低下を抑えやすくなります。
特に、朝起きたときの冷え込みをできるだけ減らしたい方には、G3のメリットを感じやすいです。寝室、廊下、脱衣所などの温度差も小さくしやすく、家全体で快適な環境をつくりやすくなります。
また、室温が安定しやすいことで、暖房をつけたときの効きもよくなります。強い暖房に頼りすぎず、少ないエネルギーで快適性を保ちやすい点も魅力です。
ただし、G3は窓や断熱材、施工精度への投資が増えやすく、初期費用も上がりやすくなります。快適性をどこまで求めるか、予算とのバランスを見ながら検討することが大切です。
G2とG3で変わる暖房の使い方
G2とG3では、暖房の使い方にも違いが出やすくなります。G2住宅では、適度に暖房を使うことで快適な室温を保ちやすくなります。
断熱性能が低い住宅では、暖房を強くしても足元が冷えたり、暖房を切るとすぐに寒くなったりすることがあります。G2ではそうした不満を軽減しやすく、冷暖房効率も高めやすいです。
G3住宅では、さらに室温が安定しやすいため、暖房の稼働時間や出力を抑えやすくなります。家全体の温度差も小さくしやすく、部屋ごとに強く暖房を使う必要が減る場合があります。
ただし、暖房の使い方は家族の生活スタイルによって変わります。在宅時間が長い家庭、朝晩の寒さが苦手な家庭、家全体を一定の温度に保ちたい家庭では、G3のメリットを感じやすいでしょう。
G2で十分なケース

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 初期費用と快適性のバランスを重視したい場合
- 温暖な地域で過ごす場合
- 冷暖房を適度に使う暮らし方の場合
G2は、快適性と費用のバランスを取りやすい性能レベルです。G3ほど高い性能を求めなくても、地域や暮らし方によってはG2で十分満足できるケースがあります。ここでは、G2が向いているケースを整理します。
初期費用と快適性のバランスを重視したい場合
初期費用と快適性のバランスを重視したい場合、G2は現実的な選択肢になります。G3を目指すと、窓や断熱材、施工内容のグレードが上がりやすく、建築費も増えやすくなります。
G2であれば、断熱性能をしっかり確保しながら、G3よりも初期費用を抑えやすい傾向があります。浮いた予算を耐震性能、設備、収納、外構などに回せる場合もあります。
家づくりでは、断熱性能だけに予算を集中させるのではなく、全体のバランスを考えることが大切です。G2は、冬の寒さを抑えながら、無理のない予算で高性能住宅を目指したい方に向いています。
G3にするか迷う場合は、まずG2を基準にして、どこを強化すれば暮らしやすさが高まるかを検討すると判断しやすくなります。
温暖な地域で過ごす場合
温暖な地域で家を建てる場合、G2でも十分な快適性を得られる可能性があります。寒冷地ほど冬の暖房負荷が大きくないため、G3まで性能を上げたときの体感差が比較的小さくなる場合があるためです。
もちろん、温暖な地域でも冬の朝は冷えます。断熱性能を高めることで、朝の寒さや室温差を抑えやすくなる点は大きなメリットです。
ただし、温暖地では冬だけでなく、夏の日射遮蔽や冷房効率も重要になります。断熱性能を高めるだけでなく、窓の配置、庇、軒、換気、空調計画まで合わせて考える必要があります。
G2は、温暖な地域で快適性と費用対効果のバランスを取りたい方に向いています。地域の気候に合わせた設計ができれば、無理にG3まで上げなくても満足度の高い住まいを目指せます。
冷暖房を適度に使う暮らし方の場合
冷暖房を適度に使う暮らし方を前提にする場合、G2でも快適な住まいを目指しやすくなります。断熱性能を高める目的は、冷暖房をまったく使わないことではなく、少ないエネルギーで快適な室温を保ちやすくすることです。
G2住宅では、暖房や冷房を適切に使うことで、冬の寒さや夏の暑さを抑えやすくなります。無理に我慢するのではなく、効率よく冷暖房を使うことで、快適性と光熱費のバランスを取りやすくなります。
一方で、できるだけ冷暖房に頼らず、家全体の室温を安定させたい場合は、G3やG2+αを検討する価値があります。
大切なのは、自分たちの暮らし方を前提にすることです。在宅時間、冷暖房の使い方、寒さや暑さへの感じ方によって、必要な断熱性能は変わります。
G3を検討したいケース

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 冬の寒さをできるだけ抑えたい場合
- 家全体の温度差を小さくしたい場合
- 将来の光熱費や省エネ性を重視したい場合
G3は、G2よりさらに高い断熱性能を求める方に向いています。初期費用は上がりやすいものの、室温の安定性や省エネ性を重視する場合は、検討する価値があります。ここでは、G3を選びやすいケースを整理します。
冬の寒さをできるだけ抑えたい場合
冬の寒さをできるだけ抑えたい場合、G3は有力な選択肢になります。G2よりも熱が逃げにくくなるため、朝の冷え込みや足元の寒さを軽減しやすくなります。
特に、寒さが苦手な方、小さな子どもや高齢の家族がいる家庭、冬の朝に室温差を感じたくない方は、G3のメリットを感じやすいでしょう。
G3では、夜間に暖房を弱めたあとも室温が下がりにくく、起床時の寒さを抑えやすくなります。寝室から廊下、洗面室へ移動するときの温度差も小さくしやすいです。
ただし、G3にすれば必ず寒さを感じないというわけではありません。窓の性能、気密、換気、空調計画、日射取得も重要です。G3を検討するなら、家全体の設計とセットで考えることが大切です。
家全体の温度差を小さくしたい場合
家全体の温度差を小さくしたい場合、G3は検討する価値があります。断熱性能が高いほど、外気の影響を受けにくくなり、部屋ごとの室温差を抑えやすくなるためです。
リビングは暖かいのに、廊下や脱衣所、トイレが寒い家では、移動するたびに不快感が出やすくなります。G3では、こうした非暖房室の冷え込みを抑えやすく、家全体で快適な環境を目指しやすくなります。
また、温度差が小さい家は、朝晩の生活もスムーズです。起床時、入浴前後、夜中のトイレなど、寒さを感じやすい場面でストレスを減らしやすくなります。
家全体をゆるやかに暖かく保ちたい方や、部屋ごとの寒暖差をできるだけなくしたい方には、G3が合いやすいでしょう。
将来の光熱費や省エネ性を重視したい場合
将来の光熱費や省エネ性を重視する場合も、G3は検討したい性能レベルです。G3はG2よりも熱が逃げにくいため、冷暖房負荷を抑えやすくなります。
冷暖房負荷が小さくなると、同じ室温を保つために必要なエネルギーも少なくなりやすいです。その結果、光熱費を抑えやすく、長く住むほど省エネ性のメリットを感じられる可能性があります。
ただし、G3にするための初期費用も考える必要があります。初期費用が上がった分を、光熱費の削減だけで短期間に回収できるとは限りません。
そのため、G3を検討するときは、光熱費だけでなく、快適性、室温の安定性、結露対策、将来の暮らしやすさまで含めて判断することが大切です。
G2とG3は初期費用とランニングコストも比較することが大切

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- G3は初期費用が上がりやすい
- G3は冷暖房負荷を抑えやすい
- 費用対効果は地域や暮らし方で変わる
G2とG3を比較するときは、断熱性能の高さだけでなく、初期費用とランニングコストの両方を見る必要があります。G3は快適性を高めやすい一方で、建築時の費用が増えやすいため、費用対効果の確認が大切です。
G3は初期費用が上がりやすい
G3を目指す場合、初期費用はG2より上がりやすくなります。より高性能な窓、断熱材の強化、施工精度の確保などが必要になるためです。
断熱性能を高めること自体は、住み心地や省エネ性にとって大きなメリットがあります。しかし、家づくりの予算には限りがあります。断熱性能だけでなく、耐震性能、間取り、設備、外構、メンテナンス性まで含めて考えることが大切です。
G3を選ぶ場合は、追加費用によってどのような体感差が得られるのかを確認しましょう。冬の朝の室温、非暖房室の寒さ、暖房時間、結露のしにくさなど、実生活に近い項目で比較すると判断しやすくなります。
性能を上げることが目的ではなく、暮らしの満足度を高めることが目的です。費用と効果をセットで考えることが重要です。
G3は冷暖房負荷を抑えやすい
G3はG2よりも断熱性能が高いため、冷暖房負荷を抑えやすい性能レベルです。外気の影響を受けにくく、室内の熱が逃げにくいため、少ないエネルギーで快適な室温を保ちやすくなります。
冬は暖房でつくった熱が外へ逃げにくく、夏は外の熱が室内に入りにくくなります。そのため、冷暖房の稼働時間や出力を抑えやすく、光熱費の削減にもつながりやすいです。
ただし、冷暖房負荷は断熱性能だけで決まるものではありません。日射取得、日射遮蔽、窓の配置、気密性能、換気、空調計画も大きく関わります。
G3の性能を十分に活かすには、断熱材や窓のグレードだけでなく、家全体の設計が重要です。性能値と設計力の両方を確認することで、より満足度の高い住まいにつながります。
費用対効果は地域や暮らし方で変わる
G2とG3の費用対効果は、地域や暮らし方によって変わります。同じG3でも、寒冷地と温暖地では、得られる効果の感じ方が異なるためです。
寒冷地では冬の暖房負荷が大きいため、G3のメリットを感じやすい場合があります。一方で、温暖な地域では、G2やG2+αでも十分な快適性を得られる可能性があります。
また、在宅時間が長い家庭、家全体を一定の室温に保ちたい家庭、寒さが苦手な家族がいる家庭では、G3の価値を感じやすくなります。反対に、冷暖房を適度に使い、初期費用とのバランスを重視する家庭では、G2やG2+αが合う場合もあります。
費用対効果を判断するには、性能だけでなく、地域、日射条件、家族構成、冷暖房の使い方を合わせて確認することが大切です。
G2+αはG2とG3の中間として現実的な選択肢になりやすい

G2とG3で迷ったときは、G2+αという考え方も現実的な選択肢になります。
G2+αとは、G2を基準にしながら、窓の性能、気密性、日射取得、日射遮蔽、空調計画などを丁寧に整えて、G3に近い快適性を目指す考え方です。G3まで一気に性能を上げるのではなく、費用対効果の高い部分に重点的に投資します。
たとえば、断熱材だけを厚くするのではなく、熱が逃げやすい窓を強化したり、気密施工を丁寧に行ったり、冬の日差しを取り込みやすい設計にしたりすることで、体感の快適性を高めやすくなります。
G2+αは、G3ほど初期費用をかけすぎずに、G2より一歩上の快適性を目指したい方に向いています。予算を抑えながら、朝の室温や暖房効率、結露対策にも配慮したい場合に検討しやすい性能ラインです。
SDHの家づくりでも、G2とG3の二択だけでなく、暮らし方や予算に合わせたG2+αの提案が重要になります。
SDHが考えるG2+α・G3の断熱性能
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 数値だけでなく体感温度まで考える
- 敷地条件や日射取得を踏まえて設計する
- 予算に合わせて最適な断熱性能を提案する
SDHでは、断熱性能を数値だけで判断するのではなく、実際の暮らしやすさまで含めて考えます。G2+αが合う家庭もあれば、G3を選んだほうが満足度が高くなる家庭もあります。大切なのは、家族に合う性能を見極めることです。
数値だけでなく体感温度まで考える
断熱性能を考えるとき、UA値やG2・G3といった基準は大切です。しかし、実際に暮らすうえでは、数字だけでなく体感温度も重要になります。
同じG2相当の性能でも、窓の配置や日当たり、気密性能、空調計画によって暖かさの感じ方は変わります。冬の朝に寒くないか、足元が冷えにくいか、脱衣所や廊下との温度差が小さいかといった点も確認したい部分です。
SDHでは、断熱性能の数値だけでなく、家族が毎日どのように過ごすかを踏まえて設計します。リビングだけでなく、寝室、洗面室、廊下まで含めて、家全体の快適性を考えることが大切です。
高性能住宅は、数字を達成するためのものではありません。毎日の寒さや暑さを減らし、心地よく暮らすための住まいです。
敷地条件や日射取得を踏まえて設計する
断熱性能を活かすには、敷地条件や日射取得を踏まえた設計が欠かせません。同じG2やG3でも、日当たりや窓の配置によって、冬の暖かさや夏の暑さは変わります。
冬は、南からの日差しをうまく取り込めると、暖房に頼りすぎず室温を上げやすくなります。一方で、夏は日差しを遮る工夫が必要です。庇や軒、窓の配置、カーテンや外付けブラインドなども、快適性に関わります。
断熱性能を高めるだけでは、必ずしも快適な家になるとは限りません。日射取得と日射遮蔽、換気、空調計画を合わせて考えることで、G2+αやG3の性能を活かしやすくなります。
SDHでは、敷地の向きや周辺環境も見ながら、家全体で快適性を高める設計を大切にしています。
予算に合わせて最適な断熱性能を提案する
断熱性能は高いほど快適性を高めやすくなりますが、予算とのバランスも重要です。G3を目指すことで得られるメリットは大きい一方、初期費用が上がりやすい点も考える必要があります。
SDHでは、家族の予算や暮らし方に合わせて、G2+αからG3まで最適な断熱性能を提案します。寒さをどこまで抑えたいか、冷暖房費をどこまで重視するか、家全体の温度差をどの程度小さくしたいかによって、必要な性能は変わります。
たとえば、初期費用とのバランスを重視するならG2+αが合う場合があります。室温の安定性や省エネ性をより重視するなら、G3を検討する価値があります。
大切なのは、性能の数字だけで判断しないことです。予算内でどこに投資すれば暮らしの満足度が高まるかを見極めることが、後悔しない家づくりにつながります。
G2とG3で迷ったときに確認したいポイント

この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 冬の朝の室温をどこまで重視するか
- 結露やカビのリスクをどこまで抑えたいか
- 初期費用と光熱費のバランスをどう考えるか
- 実邸データやモデルハウスで体感を確認する
G2とG3で迷ったときは、性能数値だけでなく、暮らしの中で何を重視したいかを整理することが大切です。ここでは、断熱性能を選ぶ前に確認したいポイントを紹介します。
冬の朝の室温をどこまで重視するか
G2とG3で迷ったときは、冬の朝の室温をどこまで重視するかを考えましょう。断熱性能の違いは、朝起きたときの冷え込みに表れやすいからです。
G2でも冬の寒さは抑えやすくなりますが、G3はさらに室温が下がりにくくなります。朝に布団から出るのがつらい、寝室や廊下の寒さをできるだけ減らしたい方は、G3のメリットを感じやすいでしょう。
一方で、暖房を適度に使いながら快適に過ごせれば十分という方は、G2やG2+αでも満足できる可能性があります。
自分たちがどの程度の暖かさを求めるのかを整理すると、必要な断熱性能を判断しやすくなります。
結露やカビのリスクをどこまで抑えたいか
結露やカビのリスクを抑えたい場合も、G2とG3を比較するポイントになります。断熱性能が高いほど、窓や壁の表面温度が下がりにくくなり、結露を抑えやすくなるためです。
ただし、結露は断熱性能だけで決まるものではありません。窓の性能、気密性能、換気計画、室内の湿度管理、暮らし方も大きく影響します。
G3はG2より結露リスクを抑えやすい方向に働きますが、換気や湿度管理が不十分であれば、結露が起きる可能性はあります。反対に、G2でも窓や換気を適切に設計すれば、結露を抑えやすい住まいを目指せます。
結露対策を重視するなら、G2かG3かだけでなく、窓・換気・気密・湿度管理までまとめて確認することが大切です。
初期費用と光熱費のバランスをどう考えるか
G2とG3を選ぶときは、初期費用と光熱費のバランスを考える必要があります。G3は断熱性能が高く、冷暖房負荷を抑えやすい一方で、初期費用が上がりやすいからです。
建築時の費用を抑えたい場合は、G2やG2+αが現実的な選択肢になります。予算を抑えながら、冬の寒さや夏の暑さをしっかり軽減しやすい点が魅力です。
一方で、長期的な省エネ性や室温の安定性を重視するなら、G3を検討する価値があります。特に寒冷地や在宅時間が長い家庭では、G3のメリットを感じやすい場合があります。
大切なのは、光熱費だけで初期費用を回収できるかを見るのではなく、快適性や暮らしやすさも含めて判断することです。
実邸データやモデルハウスで体感を確認する
G2とG3で迷ったときは、実邸データやモデルハウスで体感を確認することも大切です。断熱性能は数値で比較できますが、実際の暖かさや温度差は体感してみないと分かりにくい部分があります。
確認したいのは、冬の朝の室温、廊下や脱衣所の寒さ、暖房の使い方、窓まわりの結露、月々の冷暖房費などです。リビングだけでなく、家全体の温度差も見ておくと判断しやすくなります。
また、同じG2やG3でも、設計や施工によって住み心地は変わります。実際の建物を見たり、住まいのデータを確認したりすることで、自分たちに必要な断熱性能をイメージしやすくなります。
数値だけで迷うよりも、実生活に近い情報をもとに比較することが、後悔しない家づくりにつながります。
まとめ

断熱性能のG2とG3の違いは、数値だけでなく、冬の朝の室温や結露のしにくさ、暖房稼働時間といった実生活の快適性に表れます。
- G2は、快適性と初期費用のバランスを取りやすい断熱性能です。
- G3は、G2よりも室温が安定しやすく、省エネ性も高めやすい性能レベルです。
- G2とG3の違いは、冬の朝の室温、結露のしにくさ、暖房稼働時間に表れやすくなります。
- G3は初期費用が上がりやすいため、地域・予算・暮らし方に合わせた判断が必要です。
- SDHでは、G2+αからG3まで、体感温度や費用対効果を踏まえた断熱性能を提案しています。
G2は、多くの家庭にとって快適性と費用のバランスを取りやすい現実的な性能です。一方で、冬の朝の冷え込みをできるだけ抑えたい方や、家全体の温度差を小さくしたい方には、G3が向いている場合もあります。
「G2で十分なのか」「G3まで必要なのか」で迷っている方は、数値だけで判断せず、朝の室温・結露・暖房稼働時間・初期費用を比較することが大切です。実邸データや予算に合わせて、SDHに相談してみてはいかがでしょうか。